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take a breather

第11章 君のうた

「松本くん、指名入ったよ
これ持って5番テーブルにお願い」

クラスの女子にケーキとドリンクが乗ったトレーを差し出される

「へ〜い、了解」

松潤が立ち上がりトレーを受け取る

「じゃあお先っ!」

ニヤニヤしながら俺たちに振り返り
フロアーへと出て行った

「松潤嬉しそうだったね?」

「そりゃあねぇ、ご指名いただけるってことは好かれてるってことだから…」

「どうしよう…この1時間で誰からも指名来なかったら」

「別に良くない?
俺はどうでも良い人の相手するの面倒臭いから
来ないなら来ないでいいけど」

その直後パーテーションから顔を覗かせる女子

「大野くん、二宮くんご指名入ったから準備して」

「えー!ふたりともいなくなっちゃうの?
俺を見捨てないで〜」

「煩い…心配しなくてもお前にもすぐ指名入るよ」

ニノがゆっくりと立ち上がる

「なんでわかるのさっ!」

「俺の目を甘く見るなよ?
お前のファンだってちゃんといるって
さっきのライブ、お前のことしか見てない子もいたから」

「え?マジ⁈」

「マジだよ…」

「そっかぁ…よかったぁ…」

嬉しそうな相葉ちゃんに対し、冷ややかな視線を送るニノ

「お前、そんなに女子に好かれたいの?」

「好かれたいっていうか
ファンがいてくれるのは嬉しいじゃん?」

「ふ〜ん、てっきり可愛い彼女が欲しいのかと思ったよ」

ニノ なんだか少し拗ねてないか?

「ふふっ、俺にはニノがいれば十分っ」

「…は⁈何言ってんの?お前…」

ニコニコの相葉ちゃんがサラッと言った一言にニノが一瞬固まり、瞬時に顔を紅く染めた

「ん〜?だってニノといると楽しいんだもん
まだ彼女なんて必要ないよ」

「あ…そういうこと、ね…」

相葉ちゃん…意外と罪作りだな

でも そっか…ニノがやたらと相葉ちゃんに構うのはそういうことだったんだ

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