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take a breather

第11章 君のうた

翔の提案で金の心配はなくなり
3人が決めたメニューをオーダーした後
改めて3人に聞いてみた

「あのさ…3人はいつからわかってた?
俺たちのこと…」

「最初に翔ちゃんが音楽室に来た時」

「あの時?」

「正確に言うと あん時は俺たちも『ヤバくないか?』って言ってたんだよな?」

「うんうん、ふたりが本当の兄弟だと思ってたからね」

「智の歌を聴いてる翔ちゃんの目が本気で恋してる瞳だったんだ
BLはいいけど近親相関はね
俺たちには荷が重かった…
だから あの時は冗談っぽく流したんだよ」

確かにちょっと揶揄われた記憶はある…

「その後 智の様子がおかしくなって
翔ちゃんに聞いたんだよ『智、何かあった?』って
そしたらさ、『本当の兄弟じゃないことをさと兄に知られた』って」

「その話をニノから聞いて3人とも納得したんだ
『two』は翔くんの想いなんだって…
何とかしてやりたくなるじゃん
あんなに切ない目で智のこと見つめてんだから」

「だから3人で作戦立てたんだよね〜」

3人が顔を見合わせて笑った

そうだったんだ…

「みんな…ありがとな」

「気にするな…
智の為じゃなくて翔くんの為だし」

「潤くん 翔ちゃんのことお気に入りだもんね
翔ちゃんが智のこと好きじゃなかったら
本気で狙ってたんじゃない?」

「あ〜そうかも…
翔くん 智に飽きたら俺のとこおいで?」

松潤が翔に向かってニコッと微笑む

「やらねぇよ!」

翔を松潤の視界から隠すように抱きしめた

「あ〜、残念!」

「潤くん可哀想〜」

「おおちゃんに歌って貰って癒されちゃう?」

「いいねぇ、何にすっかなぁ…」

「『君のうた』じゃない?智も想いが込めやすいだろうし」

「またラブラブオーラ全開で歌って貰おうよ」

「あれは凄かったなぁ…
翔くんの目が完全にハートだったもんなぁ」

3人にもわかってたか
俺から翔へのメッセージソングだったって

すんげぇ恥ずかしい…

暫くはふたりして弄られるんだろうなぁ、なんてちょっと後悔もしたんだけど

隣で 照れて微笑んでる翔が可愛くて…
それはそれで悪くないか、って思い直した

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