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take a breather

第11章 君のうた

結局『君のうた』だけじゃなく『two』まで歌わされた…

すぐ横で、俺を見つめる翔の瞳は潤んでてメチャ可愛いんだけど

それだけじゃなくて…

『好き』って こう言う事なんだよなぁ…

今まで思ってた『好き』と
今 思う『好き』の違いに少し戸惑う

とにかく触れたい…

強く抱きしめたい…

翔も同じ思いでいてくれてるのかな…

俺の想いを受け止めるって言ってたけど
そこも含めて受け止めてくれるのか?

子供じゃないんだから
恋人って関係がどんなもんだか知ってるよな


「さて、そろそろお開きにする?」

時刻はもうすぐ9時…

「そうだな、智の熱唱も聞いたし」

「あんまりふたりのお邪魔しても悪いもんね〜」

「べっ、別に邪魔じゃねぇしっ」

「動揺してんじゃん
智、わかりやすっ」

「恋人初日なんだからな?
あまりがっつくなよ?」

「うっ、うっせぇ!
しねぇよっそんなこと!」

「『そんなこと』ってどんなこと〜?」

「うっ…」

「だからわかりやすいんだって」

『はははっ』と声を揃えて笑う3人…
チラッと翔の方を見れば顔を紅く染めていた

変に意識するだろうが

どうしてくれんだよ、このあと ふたりきりで過ごすのに…

「じゃあまた月曜日」

「おう…」

「おやすみ〜」

「お疲れ!」

「おやすみなさい」

店を出て3人と別れた

ここからふたりだけの時間がはじまる…

いつもならあれやこれやと話すのに
ふたりきりになったことに 少し緊張した

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