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take a breather

第12章 Step and Go

ん?どこだ?

見知らぬ風景に
一瞬、自分の居る場所が思い出せなかった

背中に感じる温もりに首だけ振り返り『あ〜、そうだ昨日コイツと…』と思い出す

それにしても色んな表情を見せる奴だな…

今 俺の背中に張り付いているコイツは子供のような可愛い寝顔

女性と見まごう色香を放つかと思えば
年相応の男だったり

妖女のように人を追い詰めるかと思えば
可愛く乱れたり

悪態をつき冷たい態度を取るかと思えば
子供のような寝顔を見せ人の背中に擦り寄るように眠る

いったい どれがコイツの本当姿なんだろう…


「んっ…」

睫毛を震わせながらゆっくりと瞼が開いていく

「おはよ」

瞼の奥から現れた大きく美しい瞳が俺を捉えると怯えるような表情をした

今度は少女か…

布団の中でくるりと彼の方に向き直る

「安心しろよ…俺はオオカミじゃねぇから」

「え?」

「赤ずきんちゃんを襲ったりしないって事」

「誰が赤ずきんちゃんだっ!
大体、昨日襲ってんだろうがっ」

「人聞きが悪いなぁ…
あれは襲ったんじゃなく『同意の上』だろ?」

「2度目のは襲ったのとかわらないだろ
俺は同意してないぞ」

「してただろうが…
あんなに気持ち良さそうにしてたくせに
何言ってんだよ」

「き、気持ち良さそうになんか…」

顔を真っ赤に染めて反論しようとし言葉に詰まるショウ

「してたよな?してただろ?
気持ち良さそうな顔してイッてたよな?
素直に『最高に気持ち良かった』って言えよ」

「うっ!うるさいっ…」

瞳を潤ませ耳まで真っ赤に染めて

ふふっ、コイツ可愛いじゃねぇか…

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