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take a breather

第12章 Step and Go

翔の用意してくれた朝食を一緒に食べた

「朝はパン派なの?」

こんがりといい感じに焼けたトーストを口に頬張る

「パン派と言うほどでもないんだけど
家に炊飯器がないからパンしか食べない」

「炊飯器がない⁈
普段のメシ、何食ってんの?」

若干驚きながら聞くと平然とした様子で翔が答える

「スーパーのお弁当とか
コンビニ弁当とか?
あとは外食だね」

「それって一切メシを作らないって事?」

だから朝食もパンとコーヒーだけ?

「え?ダメ?別に問題はないと思うけど…
智は作る派?」

問題はないけど…

でもいくら電子レンジで温め直しが出来るとしても
出来立てホヤホヤとはちょっと違うだろ

「俺は作業工程によっては家にこもる事もあるから
毎日じゃないにしても自炊するぞ?」

「へぇ〜すごぉい」

目をキラキラさせて本気で感動してるけどさ
一人暮らししてたら多少はやろうとか思わないのか?

「出来立てのメシ、食いたいとか思わない?」

「ん〜思うよ?思うけどさ
人には向き不向きがあるだろ?
俺は料理は不向きなの
智は手先が器用だから出来るんだよ」

完璧に料理作るの諦めてんな

「今度うち来いよ
出来立てのメシ食わせてやるから」

「ほんとっ⁈いいの?」

「いいよ。あ、それかここに調理器具揃えるか
そうすればいつでも作れるよな」

「えっ…いつでも?
いつでも智が作ってくれるって事?」

少し困惑気味に聞いてくる

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