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take a breather

第2章 今宵あなたと…

マンションの入り口に到着し、最後にもう一度空を見上げた

久しぶりに見上げた夜空…

「次はふたりで見るからね」

そう呟いた瞬間、ぽんぽんと肩を叩かれた

吃驚して飛び上がりそうになるのを必死で抑え
叩かれた肩の方に振り向いた

すると、そこには…

「次は誰と見るの?浮気でもする気?」

会いたかったあの人が、フニャっとした笑顔を浮かべて立っていた

「智くん…なんで?」

「テレビで月映しただろ?
んで窓から本物見たらさ、スッゲェ綺麗だったの
でも翔くんと一緒に見たらもっと綺麗だろうなぁ、って思ったら我慢出来なくて来ちゃった」

優しく微笑む彼を、月の光が優しく照らす

やっぱり芸術家の貴方は美しいモノに囚われたんだね

俺以外のモノに囚われてしまったのはちょっと妬けるけど、貴方がここに来てくれたことが嬉しいから

今日は許してあげるよ

「俺も…智くんと一緒に見たいと思ってたよ?」

「だと思った」

ふたり肩を並べてもう一度空を眺めた

「綺麗だね…」

「ん、すっげぇ綺麗…」

そう呟いた智くんの声がこちらに向いてる気がして

智くんの方に目をやるとやはり俺を見つめていた

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