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take a breather

第13章 Monster

「わかったよ、智くん」

智くんの覚悟も俺の覚悟も想いは同じ
それがわかっているだけで今はいい…

智くんが優しく微笑み俺を抱き寄せる

「ありがとね…俺を見つけてくれて」

智くんの背中に腕を回し抱きしめる

智くんが探し出してくれなければ
次、俺が生まれ変わるのはいつになったのか…

もし出逢えてなかったら智くんの孤独な旅はまだまだ続いてた

智くんの寂しい思いをここで終わらせる事が出来て良かった…

「ありがとな、翔…おいらを好きになってくれて…
それだけでこれまでの全てが報われたよ」

智くんも俺を強く抱きしめ、首筋に何度も優しいキスをする

「んっ…智く、ん…」

体の奥が疼く…

「翔…」

智くんは甘い声で俺を呼びながら俺の体に手を這わす

「はっ…あ…」

触れられるだけで熱くなる体…
俺の首筋に掛かる智くんの呼吸も熱い

「…ここでスルの?」

躊躇いがちに聞くと智くんは俺の首元から顔を上げる

「流石に今の時代じゃ無理か…
いつ誰が来るかわからねぇもんな」

「ん、そうだね…」

「戻ろう…早く翔を食いたい」

智くんが俺の手を握る

「俺、やっぱり食べられちゃうんだ」

手を握り返し、笑って答えた

「おうっ!大人しく食われろ」

「うん…大人しく食われる…」

智くんと手を繋いで歩き別荘に戻った

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