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take a breather

第13章 Monster

「「はぁ…はぁ…」」

ふたりの荒い呼吸が重なる

智くんは俺の上から退くと
俺を抱き寄せ俺の頭を胸の上に乗せた

ドクドクと鳴る智くんの心臓…目を閉じてその心音を聴く

心休まる懐かしい音

「翔…大丈夫か?」

「うん…なんとか…」

「ごめん…やっぱ抑えるとか無理だわ」

「いいよ、それで…
自分の気持ちに素直な智くんが好きなんだから」

普段は穏やかなのに
時たま見せる激しい雄の部分…

素直に俺を求めてくれる貴方が好き

貴方に愛されてることを感じられるから

「そう言うお前も相当だけどな?」

「そう?」

「離したくないっていうのがヒシヒシと伝わってくるよ
あの締め付け…マジで喰われるかと思った」

「だって、ずっと智くんと繋がっていたいんだもん」

「そんな事言っていいのか?
おいら久しぶりなんだからまだまだイケるぞ?」

「いいよ。何百年も待っていてくれたんでしょ?
智くんの気が済むまで抱いてよ」

智くんがムクリと起き上がり
俺の両脇に手をつき俺を見下ろす

「その言葉、後悔するなよ?」

「しないよ…サトシの為にした事で今まで後悔なんかしたことない
俺の全ては貴方の為にあるんだから…
だからショウタの死に貴方が責任を感じる必要はないからね?
貴方は止めてくれたのに
それを聞かなかったのは俺なんだから」

「翔⁈思い出したのか?前世の記憶」

智くんが目を見開く

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