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「遅いよ、ふたりとも」

会場に着くと案の定、潤くんに急かされた

「ごめん、トイレ寄ってた」

小走りで3人の元へ

潤くんが変更点を説明し確認される

「オッケー？」

「了解」

「大丈夫」

「はいは〜い」

「ん…」

「それじゃ始めから流していくね」

順調に進んでいくリハ

大野さんの様子を見ていると
翔ちゃんをチラ見するさまが挙動不審過ぎる

完璧 恋する乙女だな…

早いとこ何とかしないと周りにも気付かれるわ…

『嵐内で恋愛騒動』なんて雑誌にでも取り上げられたら大変だ

ヘタすると活動休止の原因だなんて書き立てられるかもしれない

翔ちゃんに大野さんの気持ちを伝えて動いてもらうか…
それとも大野さんに自分の気持ちを理解して貰って告白してもらうか

どっちがいいんだろう…

「ニノ、どうかした？難しい顔して」

気がつくと翔ちゃんが近くに来ていた

「あっ、ううん。なんでもない」

ほら、この人は普段ならこんなに鋭いんだ

「そう？ならいいんだけど
ニノが難しい顔するなんて余程のことかと…」

余程のことなんだよ…

でも今ここで翔ちゃんに話せない

「ちょっとゲームの攻略のことで考えてた」

「今？ははっ、らしいっちゃらしいけど
松潤にバレたら怒られんぞ？」

「だね、リハに集中するよ」

「そうしとけ」

翔ちゃんが笑いながら頷いた

ふと向きを変えると少し哀しげに翔ちゃんを見てる大野さんが目に入った

俺の視線に気付いたのか
俺と目が合うと慌てて視線を逸らす

俺でさえ翔ちゃんと楽しそうに話すのが許せない？

まぁ、本人無意識なんだろうけど…
重症だな、こりゃ