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take a breather

第15章 二人の記念日

シチューが出来上がり
リビングに運んで夕食

「そう言えばブルー、起きませんね?
いつもならもうエサの時間なのに」

「あ?あぁ…疲れてんだろ?
寝てるならそのまま寝せといてやろ」

「疲れてる?智さん、そんなにいっぱいブルーの相手したんですか?」

「いや、俺じゃなく相葉がな」

「雅紀?なんで雅紀が?」

「ブルーの成長ぶりをニノに見せてやろうと思って
ニノの店にブルーを連れてったんだ
んで、そこに相葉も来たってワケ…」

「あぁ、なるほどっ」

笑顔で納得

「あ、そう言えば相葉がおかしな事言ってたな」

「おかしな事、ですか?
雅紀の場合、しょっちゅう言ってる気もしますけど…」

確かに…

「でもさ、潤とお前が一緒にいたって言うんだぞ?
どう考えてもおかしいだろ…
確実に電車に乗って出掛けてる時間なんだから」

「えっ!」

翔のスプーンからシチューが溢れ落ちテーブルを汚す

「翔、溢れてる」.

「あっ!ごっ、こめんなさいっ」

翔が急いでふきんでテーブルを拭いた

翔の驚き方とこの慌てよう…

まさか…潤といたのは本当に翔なのか?

翔がふきんを濯ぎに行く姿を目で追った
なんだかソワソワしてるよう?

戻ってきて座っても、視線が落ち着かない

「…翔」

「は、い…なんで、すか?」

微笑むその笑顔もぎこちない

「何か隠してる?」

「いっ、いいえっ!隠してませんっ!」

ブンブンと大きく首を横に振る

決まりだな…
相葉の言ったことは本当だった

潤といたのは翔だ

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