take a breather
第15章 二人の記念日
「潤と何してたの?」
「えっ…だから…違います…
俺じゃない…」
視線を逸らしたまま答えられても信じられる訳がない
「そんなの、いくら俺でも騙されないよ…
俺に言えないような事してたの?
もしかして今まで出掛けてたのも潤と会ってた?」
いつもより低い声に翔がビクッと体を震わす
「あ…いえ…」
完全に俯き口を閉ざしてしまった
「はぁ…俺に嘘ついてまで潤と会うって…」
抑えきれない苛立ち…
こんな事、初めてだよ
何か用があって会うなら全然構わない
でも会っていた事実を隠そうとし
なぜ会っていたのか、理由も言えないなんて…
自分の事を冷静な人間だと思ってたけど
翔と出会ってからの俺は全然冷静でなんかいられない
常に翔が誰かに狙われてやしないかと周りの人間に目を配り
翔に好意を持つ者が現れるとその度に心配し対処してきた
なのに、まさか潤が…
アイツは人のモノに手を出さない奴だと安心しきってた
「さ、とし、さん?」
おもむろに立ち上がった俺を揺れる瞳で翔が見上げる
「ごめん…ちょっと出てくる」
「えっ⁉︎待って!智さんっ!」
玄関に向かう俺を翔が追ってくる
「来るなっ!」
振り返って強めに言うとピタっと立ち止まり呆然とした表情で俺を見つめる
「少し頭冷やしてくるだけだよ…
このままだと冷静に話し合うことが出来なそうだから…」
俺と別れたいなんて言い出されても
今の俺には落ち着いて話を聞くことすら出来ない
「えっ…だから…違います…
俺じゃない…」
視線を逸らしたまま答えられても信じられる訳がない
「そんなの、いくら俺でも騙されないよ…
俺に言えないような事してたの?
もしかして今まで出掛けてたのも潤と会ってた?」
いつもより低い声に翔がビクッと体を震わす
「あ…いえ…」
完全に俯き口を閉ざしてしまった
「はぁ…俺に嘘ついてまで潤と会うって…」
抑えきれない苛立ち…
こんな事、初めてだよ
何か用があって会うなら全然構わない
でも会っていた事実を隠そうとし
なぜ会っていたのか、理由も言えないなんて…
自分の事を冷静な人間だと思ってたけど
翔と出会ってからの俺は全然冷静でなんかいられない
常に翔が誰かに狙われてやしないかと周りの人間に目を配り
翔に好意を持つ者が現れるとその度に心配し対処してきた
なのに、まさか潤が…
アイツは人のモノに手を出さない奴だと安心しきってた
「さ、とし、さん?」
おもむろに立ち上がった俺を揺れる瞳で翔が見上げる
「ごめん…ちょっと出てくる」
「えっ⁉︎待って!智さんっ!」
玄関に向かう俺を翔が追ってくる
「来るなっ!」
振り返って強めに言うとピタっと立ち止まり呆然とした表情で俺を見つめる
「少し頭冷やしてくるだけだよ…
このままだと冷静に話し合うことが出来なそうだから…」
俺と別れたいなんて言い出されても
今の俺には落ち着いて話を聞くことすら出来ない