take a breather
第15章 二人の記念日
翔の気持ちが昂ぶり過ぎたのか
泣き止むと憔悴しきったようで
ふたりで話し合うことなく、その日は眠りに就いた
眠りに就いたと言っても
布団に入っただけで実際のところ寝付けてはいなかったんだろう
隣で何度も翔が身動ぎするのがわかった
抱きしめてやりたいけど体が動かない
翔があんなに泣くなんて思わなかったから…
理由がどうであれ泣かせてしまったのは俺だから
その俺が翔を抱きしめる権利があるのだろうか…
翔がなぜあんな嘘を吐いたのか
もう一度聞き直せば、ちゃんと話してくれたんじゃないのか?
翔自身も俺と別れることは望んでなさそうだった
じゃなきゃあんなに泣かないだろうし
ここを出ていくか聞いた時も本気で驚いてた
明日ちゃんと話し合おうな、翔…
ふたりとも落ち着いた状態で話せば
これからどうしていけば、ふたりが上手くやっていけるか答えが導き出せるはず
気が付けば翔の身動ぎが止まり寝息が聞こえていた
寝返りを打ち、翔の方を向くと翔の頬には涙の跡が残ってた
「また泣いてたんだ…
ごめんな?涙を拭いてやることも出来なくて…」
翔の頬に触れ、涙を拭き取ってやると翔の顔が歪む
「さ、としさ…ごめ…な…さ…」
その閉じられた目からはまた涙が流れ落ちた
ごめんな、俺がもっと大人の男だったら
こんな醜い嫉妬なんかしないで
お前を泣かせずに済んだのに…
泣き止むと憔悴しきったようで
ふたりで話し合うことなく、その日は眠りに就いた
眠りに就いたと言っても
布団に入っただけで実際のところ寝付けてはいなかったんだろう
隣で何度も翔が身動ぎするのがわかった
抱きしめてやりたいけど体が動かない
翔があんなに泣くなんて思わなかったから…
理由がどうであれ泣かせてしまったのは俺だから
その俺が翔を抱きしめる権利があるのだろうか…
翔がなぜあんな嘘を吐いたのか
もう一度聞き直せば、ちゃんと話してくれたんじゃないのか?
翔自身も俺と別れることは望んでなさそうだった
じゃなきゃあんなに泣かないだろうし
ここを出ていくか聞いた時も本気で驚いてた
明日ちゃんと話し合おうな、翔…
ふたりとも落ち着いた状態で話せば
これからどうしていけば、ふたりが上手くやっていけるか答えが導き出せるはず
気が付けば翔の身動ぎが止まり寝息が聞こえていた
寝返りを打ち、翔の方を向くと翔の頬には涙の跡が残ってた
「また泣いてたんだ…
ごめんな?涙を拭いてやることも出来なくて…」
翔の頬に触れ、涙を拭き取ってやると翔の顔が歪む
「さ、としさ…ごめ…な…さ…」
その閉じられた目からはまた涙が流れ落ちた
ごめんな、俺がもっと大人の男だったら
こんな醜い嫉妬なんかしないで
お前を泣かせずに済んだのに…