take a breather
第3章 このままもっと
「そんなことっ…」
「振った俺の方が落ち込んでちゃ世話ないよな…」
苦笑いを浮かべる彼。
「雅紀…俺、ちゃんと本気でお前のこと好きだったよ?」
「ほんとにそう?
何でも完璧にしたい翔がそう思い込んでただけじゃない?
『完璧な恋人同士でいたい』だから俺のことを好きでいてくれたし、俺の好きな翔でいてくれたんじゃないの?」
「それはそうだよ…
だって雅紀が言ったんだよ?
『完璧な俺』が好きって」
「最初はね、そんな翔に憧れて好きになったよ?
でもさ、恋人になったら話は別じゃん。
もっと甘えて欲しかった…
こんな頼りない俺じゃ甘えられなかったんだろうけど」
甘えて欲しかった?
俺、雅紀に甘えようなんて思ったこともなかった。
いつも弱い部分を見せないように気を張って…
いつも笑顔だけ見せて…
そんな俺を雅紀は望んでるんだとばかり。
「ごめん、雅紀。
雅紀がそんな風に思ってたなんて知らなくて
知ってたら…」
「『知ってたら』何か変わった?」
俺が全てを言う前に雅紀が俺の言葉を遮った。
「それは…」
「多分変わらないと思うよ?
一年間付き合ってきて、何も変わらなかった…
もし、俺が『もっと甘えて?』って言ったら表向きは甘えてくれるかも知れない。
でもさ、それって自然じゃないじゃん。
俺が頼んだから、翔はそれに応えるんだ。
翔が自分から甘えてきてくれなきゃ駄目なんだよ。
俺はそれを待ってたのに…
翔は別れる時でさえ俺に甘えなかった…すがらなかったんだ」
「振った俺の方が落ち込んでちゃ世話ないよな…」
苦笑いを浮かべる彼。
「雅紀…俺、ちゃんと本気でお前のこと好きだったよ?」
「ほんとにそう?
何でも完璧にしたい翔がそう思い込んでただけじゃない?
『完璧な恋人同士でいたい』だから俺のことを好きでいてくれたし、俺の好きな翔でいてくれたんじゃないの?」
「それはそうだよ…
だって雅紀が言ったんだよ?
『完璧な俺』が好きって」
「最初はね、そんな翔に憧れて好きになったよ?
でもさ、恋人になったら話は別じゃん。
もっと甘えて欲しかった…
こんな頼りない俺じゃ甘えられなかったんだろうけど」
甘えて欲しかった?
俺、雅紀に甘えようなんて思ったこともなかった。
いつも弱い部分を見せないように気を張って…
いつも笑顔だけ見せて…
そんな俺を雅紀は望んでるんだとばかり。
「ごめん、雅紀。
雅紀がそんな風に思ってたなんて知らなくて
知ってたら…」
「『知ってたら』何か変わった?」
俺が全てを言う前に雅紀が俺の言葉を遮った。
「それは…」
「多分変わらないと思うよ?
一年間付き合ってきて、何も変わらなかった…
もし、俺が『もっと甘えて?』って言ったら表向きは甘えてくれるかも知れない。
でもさ、それって自然じゃないじゃん。
俺が頼んだから、翔はそれに応えるんだ。
翔が自分から甘えてきてくれなきゃ駄目なんだよ。
俺はそれを待ってたのに…
翔は別れる時でさえ俺に甘えなかった…すがらなかったんだ」