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take a breather

第15章 二人の記念日

「ニノの想いって、どんなこと言ったの?あいつ」

相葉がニコッと笑った

「『お前だから応えたんだ、他のどんな奴に口説かれても応えることはないよ』って言ってくれました」

「ニノがそんなことを?」

「はい。俺、愛情って尽くせば相手が喜んでくれると思ってたんですけど
それだけじゃ駄目なんだってカズさんに教えられました
相手の愛情を信じることも大切なことなんだって」

「相手の愛情…」

「そりゃそうですよね…
俺の気持ち疑われたらショックなんだから
カズさんにしてみれば『俺の気持ち信じられないのか?』ってことですもんね?
恋愛って究極の信頼関係なんですよね」

「そうだよ」

「あっ、カズさん、おかえり」

相葉が立ち上がってニノの手からトレーを受け取る

ニノはテーブルを挟んで俺の向かい側に座った

「大野さんが櫻井さんのことを心配する気持ちはわかるんだけどさ
櫻井さんのこと信じてあげなよ
俺が見る限り、櫻井さんは大野さんを裏切るようなマネ絶対しないと思うけど?」

「え?何かあったんですか?翔ちゃんと」

「ん、まぁ…ちょっと揉めたというか…
俺が一方的にキレた…」

「大野さんが⁈嘘でしょ?
あんなに翔ちゃんのこと可愛がってるのに」

「可愛いからこそ、その反動も大きいんだろうけどさ
でも さっきも言ったように
櫻井さんを信じて、ちゃんと話し合いなよ
じゃないと後悔するのは大野さんだよ?」

「ん、わかってる…
今日帰ったらちゃんと話そうとは言ってきた」

「そ…なら良かった」

「ありがとな、ふたりとも」

「いえいえ…親が不仲だと子供が可哀想ですからね
動物って敏感なんですよ?」

「なんだよ、ブルーの為かよ」

「ふふっ…いいえ、3人の為です」

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