take a breather
第16章 WISH
雅紀の情報を詳しく知りたかったけど
櫻井くんを問い詰めるのは気が引ける
あとで本人に聞いてみるか…
雅紀なら話してくれそうだよな
店のオープンと共にお客さんが来店した
「いっ、いらっしゃいませっ」
櫻井くんがいかにも緊張してます的な挨拶をする
何人か接客したんだけど、慣れる気配がない
お客さんが帰る度に『はぁ…』っと息を吐く櫻井くんを見てて気の毒になった
「櫻井くん、そんなに緊張しなくても大丈夫だから」
「はい…わかってはいるんですけど
初めてのことで…
しかもお客様はみんな大人の方ですし
何か粗相があったらと思うとつい力が入っちゃって…」
「そうだよなぁ…大人相手に商売するんだから緊張するなってのが無理か…」
シュンと肩を落とす櫻井くん
「櫻井くんを責めてる訳じゃないよ?
ただその調子でやってると疲れるんじゃないかと思って」
「お気遣いありがとうございます」
あ〜、堅い櫻井くんに戻っちゃった…
どうすれば緊張しないで済むかな
「櫻井くんってどれくらい目が悪いの?」
「え?目、ですか?
眼鏡を外すと目の前の相手の顔がボヤけるくらいですけど…」
「ケーキの箱の受け渡しに問題はある?」
「いえ…それくらいなら大丈夫だと思います」
「だったらさ、眼鏡外しちゃえば?
相手の顔が見えなければ大人か子供かわからないだろ?」
「あっ!そうですね、そうします」
櫻井くんが目を閉じて眼鏡に手を掛ける
眼鏡を外した櫻井くんが瞼を開くと
くっきりとした二重瞼の奥に大きく澄んだ瞳が現れた
櫻井くんを問い詰めるのは気が引ける
あとで本人に聞いてみるか…
雅紀なら話してくれそうだよな
店のオープンと共にお客さんが来店した
「いっ、いらっしゃいませっ」
櫻井くんがいかにも緊張してます的な挨拶をする
何人か接客したんだけど、慣れる気配がない
お客さんが帰る度に『はぁ…』っと息を吐く櫻井くんを見てて気の毒になった
「櫻井くん、そんなに緊張しなくても大丈夫だから」
「はい…わかってはいるんですけど
初めてのことで…
しかもお客様はみんな大人の方ですし
何か粗相があったらと思うとつい力が入っちゃって…」
「そうだよなぁ…大人相手に商売するんだから緊張するなってのが無理か…」
シュンと肩を落とす櫻井くん
「櫻井くんを責めてる訳じゃないよ?
ただその調子でやってると疲れるんじゃないかと思って」
「お気遣いありがとうございます」
あ〜、堅い櫻井くんに戻っちゃった…
どうすれば緊張しないで済むかな
「櫻井くんってどれくらい目が悪いの?」
「え?目、ですか?
眼鏡を外すと目の前の相手の顔がボヤけるくらいですけど…」
「ケーキの箱の受け渡しに問題はある?」
「いえ…それくらいなら大丈夫だと思います」
「だったらさ、眼鏡外しちゃえば?
相手の顔が見えなければ大人か子供かわからないだろ?」
「あっ!そうですね、そうします」
櫻井くんが目を閉じて眼鏡に手を掛ける
眼鏡を外した櫻井くんが瞼を開くと
くっきりとした二重瞼の奥に大きく澄んだ瞳が現れた