無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

もうすぐ12時になろうという時に潤さんが店に来た

「店番代わるから
ふたりとも昼休憩取っちゃって」

「わかった。行こう、櫻井くん」

「うん」

午前中はそれ程来客もなく
学校での雅紀の話を聞いたりして
櫻井くんとだいぶ打ち解けてきた

雅紀も言ってたけど
ほんとによく笑顔を見せる子で
その笑顔がまた可愛くて魅力的

こんな可愛い子なら学校でも人気あるんだろうな

それこそ野朗共に狙われるんじゃないか？

「櫻井くん、昼メシはコンビニでいい？
あまり時間ないから簡単に済ませないと」

「うん。食べられれば何でもいい」

一度事務所に寄って財布を持ちコンビニへと向かう

コンビニに入ると櫻井くんは弁当を一つ手にし、真っ直ぐスイーツコーナーへ…

「う〜ん、どうしよう…」

「デザート買うの？」

「買うか迷ってる…今日も明日もケーキ食べるから我慢しようかな」

「え？明日も食べるの？」

「うん、明日は家族でクリスマスパーティーやるんだ
だから2日連続でケーキ食べられるの」

「だったらなんで今日買っていこうとしたの？
明日パーティーなら今日は必要ないじゃん」

「だってあのイチゴのケーキ、クリスマス限定なんだもん
食べられるなら何度でも食べておきたい」

「まぁ、確かに絶品だよなぁ
いつものイチゴショートよりもイチゴが多く使われてるし
そのイチゴ自体が美味い」

「でしょでしょ！
だからね、2日連続でも全然平気！」

キラキラとした目で熱弁する櫻井くんはやっぱり可愛い

「ふふっ」

「なに？どうかしたの？急に笑って」

「いや、すげぇ可愛いと思って」

「あ…やっぱり引くよね…
男がスイーツ語るなんて」

「いいや、全く…悪い意味じゃなく本気で可愛いと思ったんだよ？
それに言っただろ？
俺もスイーツ男子だって
だから仲間が見つかって嬉しい」