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take a breather

第3章 このままもっと

「ハンバーグって言えばさ、ニノを思い出さない?」

ニノも高校時代の友人。
潤と一緒にいつも4人でつるんでた。
潤と同じく地元組で、大学も仕事も地元から離れずにいる。

「あ~…みんなで飯食いに行く時に『何食う?』ってなると、アイツ絶対ハンバーグって答えてたもんな」

「で、潤が『またかよ〜』って文句言うっていう」

「そうそう」

「でもなんだかんだで結局ハンバーグ食うんだよな」

「潤はニノに甘いから」

「え〜、そう?
結構あのふたり言い合いすること多くなかった?」

俺のイメージでは小競り合いが多かったような?

「言い合いしてても、結局折れるのは潤なんだよ」

「あ〜、言われてみればそうかも」

「だろ?」

『仕方ねぇなぁ、ニノは』って苦笑いしながらもニノの言うことを聞いてた。

「ニノとも最近会ってないね」

「だな。今年は正月に帰らなかったから」

ニノは潤と違って、こちらに遊びに来ることはほぼない。
最後に来たのは4、5年前。
だから地元に帰った時じゃないと会えないんだ。

こっちに来るのが面倒くさいと言うか、都会が合わないらしい。

「元気にしてるかな?ニノ」

「してんじゃねぇか?
何かあれば連絡来るだろ」

「だよね…」

「明日、潤に会ったときにでも様子聞いてみよ?」

「うん」

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