take a breather
第16章 WISH
櫻井くんの背中を見送り、ふと気が付いた
『またな』はいいけど
あの後忙しくて連絡先を交換してない
一緒にスイーツ食べに行く約束したのに
このままじゃ会うことも叶わないじゃないか
「おじちゃん、俺も帰るねっ」
アウターを掴み、袖を通しながら慌てて外へ飛び出した
「あっ!おい!智!今日の分のケーキ…」
おじちゃんがケーキを渡してくれようと呼び止めてくれたけど
今はそれどころじゃない
もしこのまま櫻井くんを見失ったら…
今日はケーキよりも櫻井くんが優先だ
ケーキならまたチャンスはある
でも櫻井くんに会うチャンスはもうないかもしれない
舗道に出て辺りを見回す
どっちに行った?
イルミネーションが点灯されている街路樹の下に
立ち止まって木を見上げてる櫻井くんの姿があった
「櫻井くんっ」
名前を呼んで駆け寄ると櫻井くんがこちらを振り返る
イルミネーションの光が映り
眼鏡越しにでもキラキラと光る瞳が見える
綺麗だなぁ…
櫻井くんの目の前に立ち
その瞳に見入った
「大野くん?どうしたの?」
「あっ!あのっ…連絡先聞くの忘れてて
一緒にスイーツ食べに行くのに…」
「それでわざわざ追ってきてくれたの?」
「うん…だってバイト、今日だけだろ?」
「そうだけど…疲れてるでしょ?
走ってこなくても良かったのに」
優しく微笑むキミを見て
疲れなんて一瞬にして消え去った
『またな』はいいけど
あの後忙しくて連絡先を交換してない
一緒にスイーツ食べに行く約束したのに
このままじゃ会うことも叶わないじゃないか
「おじちゃん、俺も帰るねっ」
アウターを掴み、袖を通しながら慌てて外へ飛び出した
「あっ!おい!智!今日の分のケーキ…」
おじちゃんがケーキを渡してくれようと呼び止めてくれたけど
今はそれどころじゃない
もしこのまま櫻井くんを見失ったら…
今日はケーキよりも櫻井くんが優先だ
ケーキならまたチャンスはある
でも櫻井くんに会うチャンスはもうないかもしれない
舗道に出て辺りを見回す
どっちに行った?
イルミネーションが点灯されている街路樹の下に
立ち止まって木を見上げてる櫻井くんの姿があった
「櫻井くんっ」
名前を呼んで駆け寄ると櫻井くんがこちらを振り返る
イルミネーションの光が映り
眼鏡越しにでもキラキラと光る瞳が見える
綺麗だなぁ…
櫻井くんの目の前に立ち
その瞳に見入った
「大野くん?どうしたの?」
「あっ!あのっ…連絡先聞くの忘れてて
一緒にスイーツ食べに行くのに…」
「それでわざわざ追ってきてくれたの?」
「うん…だってバイト、今日だけだろ?」
「そうだけど…疲れてるでしょ?
走ってこなくても良かったのに」
優しく微笑むキミを見て
疲れなんて一瞬にして消え去った