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take a breather

第17章 Love so sweet

翌日、25日…
朝から引越し業者がやって来て
次々と荷物を運び出していく

昨日も思ったが、プロは仕事が早い
翔とふたりでやったら何日掛かったことか…

段ボールに詰めておいた荷物を何度かトラックまで運んだが
その間に大物がドンドン運ばれて行く

昼過ぎには新居に荷物が運び込まれ
業者は帰って行った

昼メシはコンビニのおにぎりで軽く済ませ、片付けを急ぐ

「今日は誕生日なんだから
夜メシは翔が好きなもの食おうぜ?
何がいい?」

「ん〜…蕎麦がいい」

「蕎麦?もっといい物にすれば?」

「あー、蕎麦を馬鹿にしてる
蕎麦だってちゃんとしたお店で食べれば高級なんだから
それに引越ししたんだから引越し蕎麦食べないと」

「そんな昔の風習、どうでもよくね?」

「いいんだよ!蕎麦が食べたいの!」

「まぁ、翔が食べたいならいいけど…」

「やったぁ。この近くに美味しいお蕎麦屋さんがあるんだよ
そこに行こう?」

「なに?調べたの?」

「うん!調べた
俺、蕎麦好きなんだよねぇ」

翔が蕎麦好きなのは知ってたけど
まさか誕生日に蕎麦とは…

ま、いっか
盛大なお祝いはしたくないって言ってたし

「よし!じゃあもう一踏ん張りするか
早めにキッチンは使えるようにしたいからな」

「うん」

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