take a breather
第19章 ROMANCE
「それじゃあ、何からやる?
1番苦手な教科から始めようか」
「ん〜、じゃあ数学だな」
「大野くん、数学苦手なんだ?
最近受けたテストの問題と解答用紙ってある?」
「あるよ、ちょっと待って」
大野くんは立ち上がり収納ボックスのひとつからプリントを取り出し
それを手にして戻ってくるとテーブルに置いた
「はい、これ」
「ちょっと見させてもらうね?」
問題と解答に目を通していると大野くんが遠慮気味に声を掛けてくる
「…あのさ」
「ん?なに?」
「大野くんじゃなく、名前で呼んでくんない?」
「別にいいけど」
「俺も名前で呼んでいい?」
「どうぞ?」
「じゃあ、翔ちゃん」
「…へっ?翔ちゃん?」
まさかの『ちゃん』呼びに
見ていた解答用紙から目を上げた
『ちゃん』呼び、された事なくはないよ
でも、子供の頃にされていたくらいで
この歳になって呼ばれるなんて…
「ダメ?」
少し不安そうな顔
まぁいっか…
この可愛いらしい子には『ちゃん』呼びが似合ってる
「ううん、いいよ」
笑って答えると
智くんも嬉しそうに、ふにゃんと笑った
やっぱ可愛いな…この子
自分が高2の頃って、こんな子周りにいなかったよなぁ
1番苦手な教科から始めようか」
「ん〜、じゃあ数学だな」
「大野くん、数学苦手なんだ?
最近受けたテストの問題と解答用紙ってある?」
「あるよ、ちょっと待って」
大野くんは立ち上がり収納ボックスのひとつからプリントを取り出し
それを手にして戻ってくるとテーブルに置いた
「はい、これ」
「ちょっと見させてもらうね?」
問題と解答に目を通していると大野くんが遠慮気味に声を掛けてくる
「…あのさ」
「ん?なに?」
「大野くんじゃなく、名前で呼んでくんない?」
「別にいいけど」
「俺も名前で呼んでいい?」
「どうぞ?」
「じゃあ、翔ちゃん」
「…へっ?翔ちゃん?」
まさかの『ちゃん』呼びに
見ていた解答用紙から目を上げた
『ちゃん』呼び、された事なくはないよ
でも、子供の頃にされていたくらいで
この歳になって呼ばれるなんて…
「ダメ?」
少し不安そうな顔
まぁいっか…
この可愛いらしい子には『ちゃん』呼びが似合ってる
「ううん、いいよ」
笑って答えると
智くんも嬉しそうに、ふにゃんと笑った
やっぱ可愛いな…この子
自分が高2の頃って、こんな子周りにいなかったよなぁ