
take a breather
第19章 ROMANCE
休憩時間…今日も智くんがカフェ・オ・レを淹れてくれた
「熱いから気をつけて」
「ありがとう」
智くんが差し出したマグカップを受け取ろうとし
智くんの手に触れてしまった
「あっ!ごめっ…」
慌てて智くんから手を離す
「んふっ、謝る必要ないけど?
翔ちゃんになら強く握って貰いたいくらい」
智くんが俺の前にマグカップを置いた
「…あり、がと…」
「翔ちゃんって照れ屋さんだよね?
すぐ紅くなる」
「そんなことないけど…」
智くん相手だと調子が狂う
俺のことが好きだとわかってるけど
付き合ってる訳でもない今の状況が
きっと俺をドキドキさせるんだ
「翔ちゃんって、好きな人いるの?
この前は恋人がいないってことしか聞かなかったからさ
恋人はいなくても好きな人はいるのかなぁ、なんて
後から思ったんだよね」
「…いないよ」
答えるのに一瞬間が開いたのは
雅紀に言われたことが引っ掛かったから
俺が動画の彼に恋してる…
でも、本当に違うと思うんだよね
『恋してる』と言うよりも『憧れてる』だけ
あんな凄いダンスを踊れて尊敬してるだけなんだ
「ほんと?」
「…ほんと」
智くんに見つめられ確認されると
なんだか少し後ろめたい気分…
なんでかなぁ…
この瞳の前では嘘…というか隠し事も出来ない
「…少し気になってる人がいるけど…
好きとは違うから」
「ふ〜ん、どんな人なの?」
「ダンスが上手い人」
「ダンスが上手い人?男?女?」
「男の人…俺がダンスをやるキッカケになった人なんだ
ひと目見て、衝撃を受けた」
「そっか…確認だけど、潤じゃないよね?」
「違うよ!潤も踊りは上手いし、ダンスを教えて貰ってるけど
アイツよりも凄いダンサーだから」
「へぇ…潤よりも、か…
見てみたいな、ソイツのダンス」
智くんの目に初めて見る光が宿った
まるで敵を見つけたような
鋭い眼差し
「熱いから気をつけて」
「ありがとう」
智くんが差し出したマグカップを受け取ろうとし
智くんの手に触れてしまった
「あっ!ごめっ…」
慌てて智くんから手を離す
「んふっ、謝る必要ないけど?
翔ちゃんになら強く握って貰いたいくらい」
智くんが俺の前にマグカップを置いた
「…あり、がと…」
「翔ちゃんって照れ屋さんだよね?
すぐ紅くなる」
「そんなことないけど…」
智くん相手だと調子が狂う
俺のことが好きだとわかってるけど
付き合ってる訳でもない今の状況が
きっと俺をドキドキさせるんだ
「翔ちゃんって、好きな人いるの?
この前は恋人がいないってことしか聞かなかったからさ
恋人はいなくても好きな人はいるのかなぁ、なんて
後から思ったんだよね」
「…いないよ」
答えるのに一瞬間が開いたのは
雅紀に言われたことが引っ掛かったから
俺が動画の彼に恋してる…
でも、本当に違うと思うんだよね
『恋してる』と言うよりも『憧れてる』だけ
あんな凄いダンスを踊れて尊敬してるだけなんだ
「ほんと?」
「…ほんと」
智くんに見つめられ確認されると
なんだか少し後ろめたい気分…
なんでかなぁ…
この瞳の前では嘘…というか隠し事も出来ない
「…少し気になってる人がいるけど…
好きとは違うから」
「ふ〜ん、どんな人なの?」
「ダンスが上手い人」
「ダンスが上手い人?男?女?」
「男の人…俺がダンスをやるキッカケになった人なんだ
ひと目見て、衝撃を受けた」
「そっか…確認だけど、潤じゃないよね?」
「違うよ!潤も踊りは上手いし、ダンスを教えて貰ってるけど
アイツよりも凄いダンサーだから」
「へぇ…潤よりも、か…
見てみたいな、ソイツのダンス」
智くんの目に初めて見る光が宿った
まるで敵を見つけたような
鋭い眼差し
