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take a breather

第19章 ROMANCE

智くんがニコニコと嬉しそうに笑い、俺を見つめる

跳ねた心音はそのままドキドキとうるさい鼓動を鳴らし続けた

「な、なに…」

「ん?翔ちゃんが俺に興味持ってくれたのが嬉しくて」

「そんなの…友達なら当然だろ」

「俺って翔ちゃんの友達?教え子だよね?」

「…そうだけど…
でも歳も近いし、潤とも友達なんだから
俺も友達だっておかしくない…」

「もちろん、おかしくないよ?
翔ちゃんが友達で良いって言うなら
俺は喜んで友達になるけど
いいの?生徒から友達に昇格して」

「いいよ…」

自分から言い出したことだし…
友達なら何の問題もない

「じゃあさ、勉強に関係なく会ってくれる?」

「…いいけど」

「やったね!なら明日デートしよ?」

「とっ、友達同士でデートはしませんっ!」

キラキラと輝く瞳で見つめられ
『デート』という言葉に動揺する

「ははっ、だね。嬉しくて調子に乗っちゃった
でも会うのはいいんだろ?
明日、約束な」

「う、うん…」

少し強引に約束をさせられた

良かったのかな?約束して…

でも、今までだってふたりきりで会ってるわけだし

会う場所が変わるだけなんだから大丈夫だよね

それに俺と智くんは友達になったんだ
友達なら一緒に遊びに行くのは当たり前の事

なのに…変にドキドキしてるのは、なんでだろ…

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