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take a breather

第20章 I seek

ふたりからの攻撃になす術なしの翔ちゃん

「あっ…やめろって…」

身を捩っても両側からだから逃げ場がない
翔ちゃんの制止などお構いなしで手を動かして続けるふたり

「あ、ん…くすぐったいっ…」

翔ちゃんは体を隠すように前屈みになった

「ふふっ、翔ちゃんエロい声〜」

「なにいってっ…あんっ!」

相葉さんの指摘に反論しようとしたのか
体を起こしたそのタイミングで
どちらかの手が良いところを掠めたらしい

翔ちゃんがその勢いのまま、後ろに倒れた

ふたりからの攻撃はもちろん止まらず
それどころか激しさを増してる

シャツは捲り上がり上半身あらわ…

良いところを掠めた…いや、弄ってるのは相葉さんの手だった

もはや、そこしか狙ってない
指先でクリクリと転がしている

「あっ!ばかっ…やめろって…」

「翔ちゃん、ココ立ってる〜」

楽しそうに笑いながら攻める相葉さん

「やっ…あっ…」

悶えながら翔ちゃんの声が漏れる

「いい加減にしろ…ふたりとも
翔くん嫌がってるだろ?」

突然発せられた大野さんの低めの声にふたりの手がピタリと止まる

ちょっとやり過ぎたかな
大野さんが怒ることってまずないんだけど

この低音…たまに機嫌が悪いんだな、って時に出す声だ

「はぁ…」

翔ちゃんの安堵の溜息が聞こえた

大野さんはすくっと立ち上がると翔ちゃんのところへ…

「大丈夫か?翔くん」

翔ちゃんの服の乱れを直し、起き上がらせる

「ありがと、大野さん…助かった」

大野さんの腕を掴み微笑み掛ける翔ちゃん
その翔ちゃんの笑顔を受けて照れ臭そうに微笑む大野さん

うん。なかなかイイ感じ
姫を救い出したヒーローみたいじゃん

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