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take a breather

第20章 I seek

そして翔ちゃんも…

上田の想いが尊敬であろうと恋愛であろうと
今までと変わらない付き合いを続けると言う

翔ちゃんらしいね

人のことを思いやれる人だから
多くの後輩から慕われ
『兄貴会』なんて物がいつの間にか発足してたんだ

でもなぁ…大野さんの警戒心は煽れたけど
翔ちゃんは相変わらずの無警戒

このままじゃ、そのうち上田が暴走するんじゃ…

翔ちゃんは気持ちに応える気がないって言っても
優しくされれば恋心は募っていくばかり

早めに大野さんに手を打って貰った方がいいな

そう考えていたところに
収録合間、大野さんから声が掛かった

「ちょい、ニノ」

手招きをされ、セットの隅へと移動する

「どしたの」

大野さんの話の内容は何となくわかっていたけど
敢えて何もわからない風に話を聞いた

「上田のことなんだけどさ…
やっぱりアイツ…翔くんのこと好きなんだよな?」

「あぁ…だと思うけどね?俺が見てる感じだと
大野さんもそう感じたんだろ?」

「んー、感じたと言うかさ…
上田のやつ、相葉ちゃんが来る前は
俺に対して敵意剥き出しだったんだよ」

「へぇ…随分と怖いモノ知らずな」

嵐のリーダーに喧嘩を売るとは…

それ程、上田の翔ちゃんへの想いは本物…ってことか

それに、そもそも大野さんの気持ちに気付いてたってことだよな

それだけ翔ちゃんの周りに目を配らせているんだ

ちょっと気の毒な気もするけど
俺たちは大野さんをプッシュするから

悪いけど、すっぱりと諦めてよ

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