
君はぼくの全て
第1章 16章 特別補習 1
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「…ず、かず…?」
どこからかな
何かすごーく耳に良い声が聞こえる
安心するような、ずっと聞いていたいような、そんな声
目を開けて、声の主を見たい
でも身体がダルい…
目を開けるのも面倒くさい位ダルい
「んん~…」
ぎゅっ
あ、何かあったかい感じに包まれてる
ちょっと湿ってるけど気持ちいい
息を吸えば嗅ぎなれた好きな匂い
もっと嗅ぎたい。スンスンしたい、って俺ヘンタイか
「あ…」
ぱちっと目を開ければ目の前にはやっぱり大好きな顔
そ、そうだ!!
俺ってばついにまーくんと…!
…てか、何でそんな心配そうな顔してるんだろ?
「まーくん?」
「あ、良かった。大丈夫?」
大丈夫?…ん?
「何が?」
ありゃ
まーくん、すっごい困った犬みたいな顔になっちゃった
俺、変な事言ったかな
「いや、だって、その……かず、気ぃ失っちゃったから」
「え、あ、う、うん…」
そっか…
俺、まーくんとえっちして気絶しちゃったのか
