
君はぼくの全て
第2章 課外授業 1
智に泣き落としは通じないのは分かってるけどさ
もうちょい何かこう、慰めたりないわけ?
ん?慰め?…何を?
ああもう、まーくんに会えないから頭ん中が変になってる
早いとこ見つけて抱き付いて充電しなきゃ
「あのさ、にの」
「なに」
「もしかしたらB棟の裏かも」
「B棟?!」
B棟と言えば、怖めな先輩たちの憩いの場。一般生徒は基本寄り付かない
「何でまーくんが?!」
まーくんは絶対に先輩たちに楯突く事はしないし、目を付けられるような行動なんかしてないのに
「いや、分かんねーけどさ、これだけ捜していないならって…っ、んぐぐぐぐぐ!!」
智の突拍子もない発言に思わず首を締めてた
うん、無意識って怖いわー
パッと離せばわざとらしく咳き込む智……あれ?
涙目で本気で噎せてる
さすがにやりすぎた
「ごめんねー大丈夫?」
「…凄い棒読みなんですけど」
「本当に悪いと思ってるって。…でさ、智一緒にB棟行って」
「ここまで来たら俺も気になるもん、行こう」
目指せB棟裏!
…ヤバければ智を置いて逃げよう
