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すぐそばにいる君を

第2章 数々の苦難

皆静かに彼の行動を見守ると、普通に席へ向かい座ってしまった。
誰とも挨拶を交わさないのは相変わらずだと感心をなぜかしてしまう。
数秒遅れて担任の先生がやって来てホームルームが始まった。
今日の出来事、近々あるテストなどの連絡を終わらすと、なぜか私と村中が呼ばれ、ホームルーム後に職員室へ行かなければならなくなった。
適当に返事を済ませ、朝の連絡事項は終わった。
担任が出た後にすぐに後を追おうと席を立つが、みいヤンに呼び止められてしまう。
「春…」
「何…?」
「いったい何をしたの!?
職員室に呼ばれるって相当のことだよ」
確かに今の担任は、滅多なことがないと呼んだりはしない…というより、職員室に呼ばれるのは大体委員長というイメージがあったため、少し違和感を感じた。
「どうせ体育祭のことでしょう」
「まあね、それ以外に何かしてるなら私、春とは友情やってられないかもね」
すらりと溢れる言葉に一瞬固まるが、笑い続けるみいヤンを見つめ、軽い気持ちで言ったんだと一緒に笑う。
「あ、もう行かなきゃ。じゃあ、行ってくるね!」
そう言い少し手を振るとすぐに職員室へ向かった。

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