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すぐそばにいる君を

第2章 数々の苦難

村中からの最後の一言で私は固まったままその場にいたところを、たまたま忘れ物を取りに来た担任によって呼び戻され、私も下校することになった。
「はあー…」
下校中、何度も出るため息を抑えることもできずにただひたすらついていく。
あんな人とどうやってやっていけばいいかわからず、帰る足取りは重かった。
家に着くととりあえず机に向かい、どうすればもう少し協力的になってくれるか考えてみる。
しかし、2年になって初めて一緒のクラスになり、1ヶ月しか経ってない今、どんな風に接すればいいかすらわからずにいる。
しばらくほけていたが、このままでは行けないとカバンの中から携帯を取り出しみいヤンをクリックすると呼び出し音が鳴る。
「もしもし?」
相変わらず呑気な声が聞こえてくるのだった。
「みいヤン、私どうすればいいかわからない…」
「ああ、村中くんのこと?
なんか、部活で聞いたんだけど彼、誰にでもああなんだって」
さようですか…
全く情報となってない言葉を聞き、私は呆ける。
「あ、今どーでもいい!!って思ったでしょ?」
「いや、別に」
彼女の明るい声になぜみいヤンが選ばれなかったのか少し考えた。

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