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すぐそばにいる君を

第2章 数々の苦難

「ねえ、聞いてる?」
「聞いてる、聞いてる」
適当な返事を返し村中とどう接していけばいいのかわからず、考えに集中してしまった。
「そういえば、ずっとあんな感じなのかな?」
「どう言う意味?」
「ずっとあんな感じなら、子供時代からつまらない生活していたんだなって思って」
「うーん、多分あんな感じだったんじゃないかな?
いわゆる持って生まれた奴って言うんじゃない?」
「ああ、そうか…」
曖昧な返事を返しまた上の空になってしまっていた。
「ね、今日何か喋った?」
「……うざがられただけ」
「あははは、なにそれ!」
電話の向こうから大声で笑う声が聞こえた。
人ごとだと思って…
少し電話をにらみつけて通話を切る。

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