
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
「つか、こいつ拾ったの?やたら懐っこいけど」
猫の喉を擽りながら大野さんが俺を覗き込む
そう言えばまだ言ってなかったっけ
「隣の住人が、置き去りにしてったんです。たまたまうちのベランダから入って来て…」
経緯をかいつまんで話してたら、またムカムカしてきた
そう言えば相葉さんも、何やってんだろ
俺が駆け込む場所なんか分かるだろうに、考えてみたらあそこを飛び出してから、かれこれ1時間近く経つのに来ないんだけど
あ、さらにムカムカが大きくなってきた
「にの、顔が怖い」
「…ほっといてください」
「だって、すげぇ凶悪」
「櫻井さんの指導時よりマシです」
「お前、ムカつくなぁ」
「いたっ」
怖い、と言ったのは大野さんだけど、目の前にいる櫻井さんに思わず毒吐いてデコピンを食らった
「俺らに当たるな。そういや雅紀はどうしたんだよ」
ー…いつもなら「かずーっ」って慌てて飛び込んで来るくせに
櫻井さんも、これだけの時間相葉さんが来ない事を不思議に感じたらしい
