
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
動物を飼う、ってやっぱり無理なのかな…なんて、少ししょげそうになった
目の前の猫は相変わらず、目を細めて気持ち良さそうにして……
「かず」
ふいに、名前を呼ばれてハッとなった
俺の事を「かず」と呼ぶのは1人しかいない
「…え?」
顔を上げると、大量の荷物を抱えた相葉さんがそこにいて
後ろには腕を組んだまま笑う櫻井さんがいて
…猫を連れて飛び出してから、何時間も迎えに来ない理由だとか、相葉さんに対して言いたい事や聞きたい事や、怒りたい事もあるのに、両手一杯の荷物に呆気に取られて全て忘れてしまった
「何、その荷物」
「猫を飼うのに必要なもの。ショップで聞いた」
「は?」
「だって、飼いたいんでしょ」
「でも、…え?」
だって相葉さん、そんな気なかったじゃん
無理だって、言ったじゃん
なのに何で?
「あのね」
荷物を床に置いて、相葉さんが目の前にしゃがんだ
そして、猫をひょいと抱き上げて……威嚇されるのを苦笑してかわしながら俺と目を合わせた
