
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
そう感じた俺の危惧は間違ってなかったと思い知ったのはあっと言う間だった
「智!猫可愛い~❤️じゃない!」
「え、何でそこで怒る訳?」
櫻井さんの刺々しい言葉に大野さんの口調が変わる
「こいつらのくだらない痴話喧嘩のせいで出掛けられなかったんだぞ?!せっかく予約してたのに!」
「そんなん、たかが映画…、あ、やべ」
大野さんがパッと自分の口を両手で抑える。櫻井さんを恐る恐る見れば、口を抑えた意味は嫌でも分かった
「たかが?!やっと合わせられたのにたかが!?」
「いや、翔ちゃん、あのね」
完全に怒りが大野さんにシフトチェンジしたのを悟り、ちらりと相葉さんに視線を送ると
相葉さんも俺を見て、目だけで頷いて見せた
逃げるなら今のうち
大野さんには悪いけど、櫻井さんの怒りが再びこちらに向く前にここを去った方がいい
段々とヒートアップしてきた二人に気付かれないように、相葉さんから猫を受け取り、相葉さんは荷物を少しずつずらして
「お邪魔しました!!」
玄関で靴を履き、玄関のドアノブに手を掛けると同時に声を張り上げて、後は急いで部屋を飛び出した
……来週のペア仕事は覚悟しよう
