
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
「猫だろうと犬だろうと、俺のかずに触るのは嬉しくないんだからしょうがない」
あ、今度は開き直った
そのくせ「触るな」とか「嫌だ」と言う割に、俺の膝から猫を降ろさない辺りが相葉さんらしいと言うか何と言うか
ちょっと引いたのは事実だけど、それ以上に可愛いと感じてしまった俺も、相当だけど
だから
「ねぇ、相葉さん」
傍に来て、と目で合図
「なに?」
それを難なく受け止めて顔を近付ける相葉さんに
「…一番は、誰だか分かるでしょ」
そう囁いて、薄く開いている唇に自分のそれを軽く触れ合わせた
音もなく触れるだけのキスだけど、本当は自分からなんて殆どした事ないからかなり恥ずかしい
前の俺だったら絶対そんな事出来なかった
でも
離れていたあの時間があったから
あの時、何も言わずに俺を「おかえり」と迎え入れてくれた相葉さんがいたから
俺も、少しは変わらなきゃいけないと思ったんだ
恥ずかしいからと逃げるだけじゃなくて
「相葉さんが一番好き」と言う気持ちを常にきちんと伝えようと
…まあ、まだ相葉さんの愛情表現には及ばないけど
