
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
唇が離れてからは、恥ずかしさが一気に吹き出してきてまともに顔を見られなくて
気配で相葉さんが、やたらニマニマしてるのは伝わるから、余計いたたまれなくなる
「ね、もう1回して」
声も変に甘いとか、反則だ
「やだ」
ぷい、と顔を背けたら耳に掛かるくらいまで声が近くなる
「だってほんのちょっとだったし」
「…っ、調子のるな」
「ねぇ、かず……っいてっ!!」
顔をぐっと近付け、指を頬に滑らせた瞬間に相葉さんの悲鳴が上がった
「あ」
調子のるから、猫が起きて渾身の1発が顔面ヒットされてしまった
「いい雰囲気だったのに!」
「にゃーっ」
…何か、会話みたくなってるのは気のせいかな
だってその後も、相葉さんが何か言っては猫がその度に反抗するように鳴いてるし
懐いてるのは俺なんだろうけど、ちょっと面白くない
「お前、名前何て言うの?」
だから、相葉さんから逸らすように猫を抱き直し、話を強引に変えた
「にゃ」
もう、うちの子だから名前も変えちゃう?と猫の目を覗き込むと
「にゃあ~」
まるで「いいよ」と言うかのように俺にすりすりさせた
