
ひなたぼっこ~PerfectRomance~
第1章 ひなたぼっこ
「ネコだよ!本当にネコ!」
不思議だとか通り越して、思わず足元のぬくもりを抱き上げて胸に寄せた
逃げる事なくその小さな身体を俺に預けるあたり、かなり人に慣れているみたいだ
「やっば、本当可愛いんだけど」
頬擦りすると、そのネコもゴロゴロと真似てくる
「お前、どこから入ってきたの」
なんて聞いた所でネコが答える訳はないんだけど
「…もしかして、隣かな」
代わりに相葉さんが何か思い当たったのか声を上げた
「でも隣って、昨日引っ越したじゃない」
「うん。でもネコ飼ってたよね」
「え…じゃあ、コイツ置き去りって事?」
自分で言っておいて嫌な言葉に、つい不穏な顔になってしまう
「それは分からないけど…、とりあえず管理人さんか管理会社に聞いてみるしかないでしょ」
そう言った後の相葉さんの行動は素早くて
軽くネコを撫でてから、まだ早朝の類いに入るけれど、一応緊急だからと管理人に連絡を入れて、早々に隣に立ち合ってもらう段取りをつけていた
