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ひなたぼっこ~PerfectRomance~

第1章 ひなたぼっこ


人恋しいのかやたらくっつくネコを足で構いながら、簡単な身支度をする

相葉さんにネコを任せようとして抱っこさせたけど、すぐに腕から嫌がって降りてしまったからだ

「なんか、俺じゃダメっぽい」
なんて苦笑する相葉さんは、何回か抱っこを試みて……

引っ掻きはしなかったものの、「下ろせ!」ともがくネコに根負けしてしまい、俺の足元がネコの居場所になった


****

「何これ…」

ネコを抱っこしたまま、管理会社の担当さんと相葉さんと隣室に入った瞬間、思わず声が出た

綺麗に片付いた部屋の、分かりやすい場所に未開封のキャットフードと恐らくこのネコが使ってたらしいお皿、そして《ごめんなさい》と書かれた1枚の紙が目に入ったからだ

ベランダが少し開いていたのが、せめてもの良心なのか、閉じ込められるよりはマシと思ったのかは分からないけど

そもそもネコがキャットフードの袋開けるのは多分無理だし

ベランダに出たとしても、下に落ちてしまう危険だってあるのに

ー…ごめんなさいじゃないだろ!

無事だから良かっただけで、はっきり言って最低だ

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