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友達のままがいい

第6章 未来

則ちゃんの腕からは緊張なのか震えているのが伝わってくる。
則ちゃんの言葉ははっきりと私の耳に届いたのに、私の言葉は小さすぎて聞こえてないようだった。
だから則ちゃんは私が好きだときがついていない。
こんなにも好きなのに…好きで好きで泣いてしまいそうなのに…
私は則ちゃんの腕を解いて、真正面から向き合った。

「恋人だったらいつかは別れが来る。ならば友達でいよう。そう決めた。」

私の言葉に、則ちゃんの瞳は揺らぐ。

「だけど…友達にこだわったらそれさえなくなってしまう。…則ちゃん」

私の言葉に静かに耳を傾けてくれていた則ちゃんに告げる。
簡単な言葉だけど一番言えなかった言葉…







「私も則ちゃんの事が好き」








やっと伝えられた言葉に、則ちゃんは驚いた表情をする。
則ちゃんの告白に私も驚いたから、気持ちは痛い程分かる。
そして嬉しい反面、信じられないと思う気持ちも残ってることも。

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