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友達のままがいい

第6章 未来


「まぁ一応男だし…でも、大丈夫。文香を感じられるだけで幸せ。…今はこれだけで満足。文香は気にしなくていいから…寝よう…」

耳元でささやいてくる声にゾクゾクした。
それだけで感じてしまう私の体は則ちゃんに抱かれたいと思っている証。
則ちゃんが私に感じている様に私も則ちゃんに感じていることを知って欲しいと思うと伝えたかった。
則ちゃんの腕の中で体の向きを変え則ちゃんの顔を見ると、やっぱり顔を見ながらは恥ずかしいから則ちゃんの胸に顔を埋めた。
そして小さい声でつぶやいた。

「則ちゃん…抱いて…」

聞こえていなかったのか、則ちゃんは何も言わなかった。
だからもう一度言葉にした。

「抱いて…ほしいの…」

「…ありがとう…でも無理しなくていいから…ちゃんと待つから」

則ちゃんは大丈夫だからと言って聞いてはくれない。
私が則ちゃんを欲していると伝わらなくて歯痒くなる。

「無理してない…則ちゃんが私に感じてくれてるように…私も則ちゃんに感じてる…今…ものすごく…抱かれた…い…」

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