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友達のままがいい

第3章 (過去)中学生


「私もびっくりしたよ。まさか、則ちゃんが暴力奮うとかさっ。ありえないのにね。…昔から知っている友達ならそんな噂信じないのにね。学校に抗議してやろうと思ったぐらいだもん」

どうにか則ちゃんを元気づけたくてこぶしを作って力説すると則ちゃんは驚き顔を私に向けた。

「お前が??やったの??」

目を丸くして驚く則ちゃんに、私は照れながら笑う。

「まっさかぁ。私にそんな度胸ないです。思っているだけの意気地なしです…ごめんね」

「いやっ…うん。でもありがとう。すっげーうれしい」

顔をくしゃっとして笑うその笑顔にドキッとしてしまう。
こんな時に不謹慎だと思うけど、こんな笑顔を私に見せてくれる現状をうれしいと思う。
私が来たことで少しは心が豊かになってくれたらと…
だけど私が思っている以上に則ちゃんは傷つき悩んでいて、それを則ちゃんの口から聞くまで気が付いてあげられなかった。
もっと早く会いに来ていたらと後悔しかない。

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