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友達のままがいい

第3章 (過去)中学生

あまりにも悲痛な則ちゃんの言葉に自然と体が動き則ちゃんを抱きしめていた。
私は彼の首に腕を回し、そして背中を何度も何度も撫でる。
私が傍にいて則ちゃんはひとりではないと告げるために。
則ちゃんも私の背中に腕を回し、そして声を殺して泣いた。
その姿を見て、私も自然と涙がこぼれる。
お互いに涙を流しふたりだけの時間を共有した。
それは私にとって幸せな時間だったに違いない。
疎遠になってしまった則ちゃんともう一度近づくことができたのだから。
これからはまた昔のようになりたいと願う。
そして…

「大丈夫!みんながいなくなっても私はいるから。ずっとそばにいるから。」

そう…
今までみたいな関係になりたくない私は自分に、則ちゃんに誓う。

「何があっても、味方だから。私は死ぬまで則ちゃんの味方でいるから。それを忘れないで」

それは私の誓い。
何があっても離れることなく傍にいようと決めた私の新たな誓いだった。

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