
俊光と菜子のホントの関係
第21章 『大事にしたい。なのに……』
「俺の言ってること……わかるか?」
「えーっと……それってひょっとして……
俊光君は、私と『オーマイガー』をしたくなる……ってこと?」
「…………は?」
コイツはたまに、独自の『菜子語』を発する。
それで今、また新たな菜子語が出てきたから、
「『オーマイガー』ってなんだよ」と訊いてみたら、
「『エッチ』のことだよぉ」との答えが返ってきた。
聞いた俺は、『あ。俺の言ってることはわかってるんだな』と、冷静に理解をしたあと、
『セックス』のことを『オーマイガー』と表現する菜子に……仰天して吹いた。
「お前なぁっ。それを『オーマイガー』って……普通に言うよりも露骨だぞっ」
「だってぇー。友達のエリナがね、お兄さんの部屋から勝手に失敬して見せてくれた、無修正のエッチビデオの中で、金髪の外人さんが『オーマイガー!』つって叫んでたんだもん」
菜子……。明里ちゃん以外にも、いい友達を持ってるんだな。
