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キミの事、こんなに好きになるなんて

第5章 もっと知りたいって

ミオが練習場を出て行くと
レオ「今日、皆さんのダンスを見て焦った。ミオが怒るのは仕方ない。」
小さな声で言うレオン。
「そんな事ないよ。俺達さ二人のダンス見て正直、焦った。」
レオ「去年ミオの事故で正直もう出来ないと思ってた。ミオ耳聞こえなくなって毎日、泣いてたから・・・人一倍練習してたから俺、辛かった。メンバーにもファンにも受け入られてもらうには、どうしたらいいかって悩んでた時だったし、それに嫌がらせもたくさんされて・・・。」
ウト「嫌がらせ?」
レオ「変な奴に付きまとわれて危ない時があってマネージャーさんに送迎してもらってたり、イベントでファンに髪切られたり・・・。」
ルカ「俺達それ知らない。」
レオ「ミオが言わないでって言ってた。マネージャーさんはメンバーに伝えたほうがいいって言ったんだけど・・・。」
「俺達がミオを受け入れてないって感情がファンに伝わったんじゃ・・・。」
ユーダイ「今は俺達に必要な存在だから、もしなにかあったら困るよ。話してくれて、ありがとう。」
レオ「あのさ仕事の時のミオって、どんな感じ?」
ユーダイ「普通な感じ・・・もしかして、まだその変な奴に付きまとわれてるんじゃ・・・ないよな?」
レオ「・・・実は最近、コンサートスタッフに紛れ込んでる事がわかって・・・それで、事務所のスタッフさん達が見つけて捕まえたんだけど・・・。」
「レオン?」
下を向いて声を震わせながら
レオ「一年前のコンサート中に起きた事故は、コンサートスタッフに紛れ込んで突き落としたって笑いながら話してたって聞いた。でも、そいつはコンサートのリハーサルの合間や本番の些細な時間にミオの体を触ってたって!!メンバーに受け入れられてないミオを助けようなんて誰も思わないから、助けを呼んだって無駄だって!!」
一年前のあの事故は、俺達のつまらない意地のせいで起きた?
全部、俺達のせいじゃん。
「俺達の「違うよ。」」
レオ「・・・ミオ。」
ミオ「私が弱かったせいだよ。それだけだよ。」
「俺達が言えなくしてたじゃん。」
ミオ「ううん。私が悪いの。私なんかが簡単に受け入れられないくらい・・・わかってたのに・・・。」 


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