家庭教師ヒットマン リボーン!小説・バレンタインは大騒動!?
第8章 雨の守護者
並盛中にいる山本のファンの女子生徒の数を数えようとして、途中で止めた。
外にもファンはいるだろうし、どう考えてもキリがない。
「持って帰れる量じゃなかったから、正直ありがたかった。ヒバリが気を回してくれたのかもな」
「ヒバリさんが…」
考えられないことじゃない。
彼は今日、自分が二人を避ける理由を知っていた。
そして何よりあの騒ぎ。
先手を打って、騒ぎを最小限に抑えようとしても不思議じゃない。
「獄寺なんか捨てろの一点張りでさ。もう殺気立ってしょうがなかったんだぜ」
「でっでも一応、受け取ったんだよね?」
「受け取らされた、ってのが正しいかな。まあ送ることにして、少しは落ち着いたみたいだったけど」
苦笑いで肩を竦める山本。
「ああ、だから獄寺くん、カバン以外持っていなかったのか」
…正確にはカバンと武器以外には、だが。
「んっ? ツナ、獄寺と帰り会ったのか?」
「うっうん。それであんなにチョコ貰ってたのに、持ってなかったから少し不思議だったんだけど」
自宅へ配送なら、物凄く納得した。
「まあ危険物がないか、風紀委員の方で調べてくれるらしいしな」
「ああ…」
それはヒバリのものとついで、だろう。
彼の言葉を聞いた後では、バレンタインにチョコを大量に貰うのも良し悪しなのかもしれないと思った。
「あっ、そうだ。オレ、ツナに渡したいモンがあったんだ」
「えっ、オレに?」
「ああ。ちょっと待っててくれ」
そう言って山本は店の中に入っていった。
何か貸していただろうかと首を傾げていると、数分もしないうちに山本は戻ってきた。
「お待たせ。ホラ、これを渡したかったんだ」
そう言って差し出してきたのは、白い紙袋。
「んっ? 何、コレ」
中を見ると、包装紙に包まれた四角い箱が入っていた。
だがふと、甘い匂いに口元が引きつる。
「…もしかして…いや、もしかしなくても」
外にもファンはいるだろうし、どう考えてもキリがない。
「持って帰れる量じゃなかったから、正直ありがたかった。ヒバリが気を回してくれたのかもな」
「ヒバリさんが…」
考えられないことじゃない。
彼は今日、自分が二人を避ける理由を知っていた。
そして何よりあの騒ぎ。
先手を打って、騒ぎを最小限に抑えようとしても不思議じゃない。
「獄寺なんか捨てろの一点張りでさ。もう殺気立ってしょうがなかったんだぜ」
「でっでも一応、受け取ったんだよね?」
「受け取らされた、ってのが正しいかな。まあ送ることにして、少しは落ち着いたみたいだったけど」
苦笑いで肩を竦める山本。
「ああ、だから獄寺くん、カバン以外持っていなかったのか」
…正確にはカバンと武器以外には、だが。
「んっ? ツナ、獄寺と帰り会ったのか?」
「うっうん。それであんなにチョコ貰ってたのに、持ってなかったから少し不思議だったんだけど」
自宅へ配送なら、物凄く納得した。
「まあ危険物がないか、風紀委員の方で調べてくれるらしいしな」
「ああ…」
それはヒバリのものとついで、だろう。
彼の言葉を聞いた後では、バレンタインにチョコを大量に貰うのも良し悪しなのかもしれないと思った。
「あっ、そうだ。オレ、ツナに渡したいモンがあったんだ」
「えっ、オレに?」
「ああ。ちょっと待っててくれ」
そう言って山本は店の中に入っていった。
何か貸していただろうかと首を傾げていると、数分もしないうちに山本は戻ってきた。
「お待たせ。ホラ、これを渡したかったんだ」
そう言って差し出してきたのは、白い紙袋。
「んっ? 何、コレ」
中を見ると、包装紙に包まれた四角い箱が入っていた。
だがふと、甘い匂いに口元が引きつる。
「…もしかして…いや、もしかしなくても」