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家庭教師ヒットマン リボーン!小説・バレンタインは大騒動!?

第9章 雷の守護者

あえて優しく問いかけると、リボーンは布団の上に飛び移った。

「ああ、観察だろう?」

「盗撮の間違いだっ! あるいは覗きっ! どっちも犯罪です!」

「何を今更。犯罪なんて言葉、マフィアの中じゃ無いんだぞ?」

「勝手に抹消するなっ! つーか常識を考えろっ!」

思わず力の限りツッこんでしまった為、一気に目の前が暗くなった。

「うっ…」

壁に背を付け、ずるずると座り込んでしまった。

「…さすがに今日は応えたみてーだな。まっ、今日ぐらいは宿題は無しにしといてやろう」

「えっ、ホント?」

「ああ、女性のパワーの凄まじさを知っただけでも、十分に社会勉強になるからな。ただ、学校から出された宿題はやるぞ」

「うん、それは頼む」

リボーンの勉強のやり方はキツイが、教え方は上手い。

それにさすがに今日という日のせいか、先生達もあまり宿題は多く出さなかった。

早めに休めることに、ほっとした。

「ところで、この花束は何だ?」

「ああ」

リボーンが言っているのが、ランボから貰った花のことをさしていることがすぐに分かって、顔を上げた。

「大人ランボに貰ったんだ。ランボのヤツ、寝惚けてまた十年バズーカ打ったらしくてさ。バレンタインだし、いつも世話になっているからって」

「ふぅん…。それで白いバラか。アイツ…」

軽くリボーンが殺気立った事に気付き、部屋の奥に移動した。

「えっ、白いバラって縁起が悪いの?」

「ちげーよ。お前、白いバラの花言葉知らねーのか?」

「うん。あっ、でも大人ランボ、リボーンに聞くといいって言ってたっけ。リボーンも同じ気持ちだからって」

そこまで言って、まさか花言葉がダークなものかと一瞬考えた。

しかしバラという花はそんな暗いものじゃないと考え直すも、不安は消えない。

「…アイツ、そんなこと言いやがったのか」

「うっうん。でも暗い言葉じゃない、よね?」

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