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家庭教師ヒットマン リボーン!小説・バレンタインは大騒動!?

第10章 霧の守護者・2

「ここの店、国内で出来たんだが、確か昨年の世界のチョコレートコンテストの賞に選ばれたとかなんとか」

「へぇ。じゃあ味は確かなんだ」

「だと言う評判だ。獄寺のチョコのブランドとタメはるぐらいはな」

「それってかなり凄いじゃん! うわー、食べたい」

差出人のことも忘れて、思わず手が伸びる。

「まあ食っても平気だとは思うが…ツナ」

「うん?」

「骸のチョコから食べるのか?」

「…えっ?」

リボーンの一言に、手も思考も一瞬止まる。

「だってお前、こんなに貰っといて一気に全部食えるわけねーだろ?  どれから食べるんだって話だ」

「どっどれからって、そんなに重要?」

「あたりめーだろ。要はお前がどれを一番に食いたかったか、だからな。簡単なわけないだろ?」

「ううっ」

そう言われると、手が出しづらい。

「特に部下から送られてきたものには、食べた順序で信頼度が分かるってもんだ。物騒なもんには手を付けたがらないのが人間ってもんだからな」

「こういう時にばっか正論言うなよっ!」

「まあとりあえず」

そう言いつつリボーンは女子から貰った二つのチョコを手に持った。

「この二つ以外のチョコ、どれから食べるんだ?」

「やめてよ、そういう究極の選択! 選んだらお前、絶対本人達に言うだろっ!」

怒鳴るとリボーンはあっちの方向を向き、口笛などを吹き始めた。

「でっでもさ、オレ、もう昼に京子ちゃんのお兄さんから貰ったチョコ食べたし、それにその後、ヒバリさんにもチョコ大福頂いているから、もう関係無いよな?」

「了平とヒバリが? …さすが年長組は行動が早いな」

「どういう意味だよ」

変に感心しているリボーンからチョコを奪い返そうとするが、身軽な動きでかわされる。

「だっから、もうそんな順番関係無いだろ?」

「まぁ、今回はそうなるかな」

「じゃあチョコ返せよっ!」

「ん~どうすっかな」

「おいっ!」

部屋の中をドタドタしていると、再び下の階から声がかかる。

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