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家庭教師ヒットマン リボーン!小説・バレンタインは大騒動!?

第11章 十年後のバレンタイン

―十年後―

「う~ん…」

「…本当に進歩の無いヤツだな。ダメツナ」

悩むボンゴレボスを目の前にして、リボーンは呆れと感心が入り混じったため息をついた。

場所はイタリアボンゴレ本拠地。

若き十代目・ボンゴレボスの部屋。

スーツに身を包んだツナは、テーブルに置かれた七個のプレゼントを前にして真剣に悩んでいた。

時は二月十四日。

バレンタインデーである。

ちなみに七個のプレゼントの中身はチョコレートで、差出人はいずれも守護者達である。

ソファーに座り、手を組み、ツナは悩みを隠しきれない。

向かい側に座っているリボーンは足を組んで、コーヒーを飲んだ。

「十年前からオレがうるさいくらい言っただろう? 未だにそこがちゃんとできていないのは、お前の出来が悪いからだな」

「うるさいよ、リボーン。そもそもお前が変なことを言い出さなきゃ、こう毎年毎年悩むこともなかったんだよ」

チョコを送ってくれた守護者達は、食べた順位を気にするような者達ではない。

食べたか食べなかったかの方が重要視している。

なので、食べる順番を悩むことは必要ないのだが、リボーンが十年前に言った言葉のせいで、毎年悩んでしまっている。

いつもなら貰った順番に食べているのだが、何故か今年に限って全員同じタイミングで届いた。

わざわざイタリアまで送ってきてくれた。

ランボにいたっては、わざわざ白バラの花束まで送ってきた。

十年前の悪夢が、そのまま再現されたようだ。

「まっ、十年来の付き合いだし、今更食った順番を気にするようなヤツ等じゃねーんだから、気軽に食え」

「そんなの言われなくても十分に理解しているよ」

「じゃ、適当に食えよ。食わなかったことの方が、アイツ等傷付くんだからな」

「それも分かってる。だけどな、う~ん…」

と、悩みを延々繰り返し続けている。

「優柔不断を優しさとは言えないよな」

「…だからな、リボーン。誰のせいでこんなに悩んでいるだと思うの」

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