
たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第1章 杉並実果留
*
朝の通学前は慌ただしい。
その原因は、隣に住む幼なじみ。
「武っ、起きな! 遅刻するよっ!」
遠慮なく部屋に入り、ベッドから起き上がらない武を揺すった。が、
「んだよ、うっせぇなぁー。まだ食べてるんだからさぁー、邪魔すんなよぉ……」
フニャフニャとしながら意味不明なことを言い、また更に布団を被るという。
「っ、たくもーうっ!」
武は、昔っから寝ぼけ方が激しい。
朝はだいたいいつもこんな感じ。
昨日なんて――
(あぁ? これから歌うんだってばぁー……実果留も一緒に歌おうぜぇー……ムニャムニャ……)
だもんねー。夢と現実の狭間で、さ迷っている感じ?
「んもう、いい加減にしろぉーっ!」
武から布団をはぎ取った。
それでも武は、仰向けで大の字になって寝たまま。
し、しぶとい……わかってますけど。
