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俺の変カレ

第2章 番外編1

次に目が覚めたのは正午をちょうど越した頃だった。気だるい体を起こし、停止している思考を呼び起こす。

「ん?」

十望はやっと自分が見知らぬ部屋にいることに気づいた。そして覚めてくる脳みそとともに昨日の記憶が蘇ってくる。三人で飲んだ帰りに見知らぬ男に洋太が捕まり、成り行きで海堂と居酒屋へ行ったこと。ぐでんぐでんに酔っ払い、記憶を無くしたこと。唯一覚えているのは洋太が未だに童貞であることくらいだ。

「あー、どうしよう。くだらないことしか覚えてない…… いや、加持さんの童貞はくだらなくないけど…… 違う違う……」

十望はベットの上で一人頭を抱えた。

「つか俺、なんで裸?!」

ふと昨日の記憶がフラッシュバックした。キスして、抜かれた。そして最悪なことに、曖昧になんとなくの十望の記憶は相手はアキではないと言っている。ちなみにアキは十望の高校時代からの彼女である。

「かい、どう、さん……?」

十望は相手が海堂であることを悟った。そうじゃなかったらこんな高そうな広いベッドで目を覚ますわけがない。

「うそ、俺浮気しちゃった? まって、男だったら浮気にならないか…… てか海堂さんってホモだったのぉー?」

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