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私の弟を好きになってもいいですか

第1章 弟ができました。

ご飯を食べ終えてから、私はお手洗いに行った。
外に出るとなぜか怜くんが待っていた。


「ジュース」

「は?」

「ジュース何がいい?」

「……」


そう言うと怜くんは近くにある自販機にお金を入れ始めた。私は首を傾げながらも、メロンソーダのボタンを押す。するとそれを見た怜くんがまたフッと笑った。コイツ何がしたいの?と思いながらメロンソーダを取ると、


「さっきはありがと…」


なんてボソッと言ったから、私は一瞬固まってしまった。
もしかしてメロンソーダはさっきのお礼ってこと?


怜くんは少し照れているようだった。
なんだかその姿は乙女ゲームのツンデレキャラ、ルイくんに似ていた。


ツンデレも悪くないかも。あとでルイくんのイベントもやってみようかな……そう思ってメロンソーダの蓋を開けると、「プシュッ」という音と共に泡がいっぱい吹き出して私のTシャツに思いっきりかかってしまった。
それを見て怜くんが「ブフッ」と吹き出す。


「ちょっ…振ったでしょ!?」

「俺じゃねーよ! さっき自分で取っただろ!」


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