その恋を残して
第7章 眠り姫……か
「だが、目を覚まさないんだ。身体を揺すって、蒼空と呼びかけても――怜未と呼びかけても。一体、今は……どちらなんだ? それとも、どちらともなくその身体が眠り続けるだけ? それすら、わかりはしない……」
誠二さんは疲れた顔をして、そう呟くと頭を抱えた。
「蒼空……ですよ」
と、俺は言う。
「なに……?」
「眠っているのは、蒼空です。怜未ではなくて、もちろんどちらでもないわけでもありません」
「ど、どうしてっ……君に、そんなことが言えるんだ?」
誠二さんは興奮を顕にして、俺の両肩を掴んだ。
だから、俺は真っ直ぐな眼差しを向け、告げる。
「俺には――わかります」
それを信じてくれなんて、言っても仕方ないだろう。決して偽りではないこの想いを、俺は目で訴えかけるしかなかった。
すると――
「……………………」
それは、どれくらいの時間だっただろう?
誠二さんは、様々な感情でその表情を揺るがせながら、とても迷っているように見えた。でも暫くして、ふう、と大きなため息をつくと――。
「眠り姫を目覚めさせるのは、王子様の役目だったね。確かに僕では、役不足かもしれない……」
そう言った誠二さんは、自嘲気味な笑みを零した。
「誠二……さん?」
誠二さんは疲れた顔をして、そう呟くと頭を抱えた。
「蒼空……ですよ」
と、俺は言う。
「なに……?」
「眠っているのは、蒼空です。怜未ではなくて、もちろんどちらでもないわけでもありません」
「ど、どうしてっ……君に、そんなことが言えるんだ?」
誠二さんは興奮を顕にして、俺の両肩を掴んだ。
だから、俺は真っ直ぐな眼差しを向け、告げる。
「俺には――わかります」
それを信じてくれなんて、言っても仕方ないだろう。決して偽りではないこの想いを、俺は目で訴えかけるしかなかった。
すると――
「……………………」
それは、どれくらいの時間だっただろう?
誠二さんは、様々な感情でその表情を揺るがせながら、とても迷っているように見えた。でも暫くして、ふう、と大きなため息をつくと――。
「眠り姫を目覚めさせるのは、王子様の役目だったね。確かに僕では、役不足かもしれない……」
そう言った誠二さんは、自嘲気味な笑みを零した。
「誠二……さん?」
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